よど号LIFE 2019年10月号

プロ野球のテレビ観戦が面白い

小西隆裕 2019年10月20日

朝鮮に来てからもテレビでプロ野球を観る機会は少なからずあった。だが、子どもの頃のように熱中することがない。むしろ高校野球の方が面白くなっていた。

だが、それが違ってきた。最近、プロ野球のテレビ観戦が一段と面白い。

それは、ひいきのチーム、福岡ソフトバンク・ホークスの投手や打者、監督などの身になって一緒に考えるようになったからだ。

次の一球、どんな球をどこに投げるか。ねらい球をどうしぼり、どういうスタンスで球を待つか。監督なら、この試合をどう組み立て、流れを引き寄せるため、どうするか。失敗した選手にどう声をかけるか。

試合の局面、局面、投手になったり、打者になったり、野手や走者、監督になったり。

それが結構奥深い。

どんぴしゃりより、はずれが多く、

何をやっているんだと腹が立つ時より、なるほどと感心する時の方がはるかに多い。

やはりプロはプロだと言うことだ。

草津中学の同窓会があった!

若林盛亮 2019年10月20日

先月29日、草津中学の同窓会が市内のホテルであった。

「わかちゃんもここにおったらエエのになあ、と言うてもらえるよう頑張ります。会える日までみんな元気で長生きしてくれ」-私からのメッセージを故郷のメル友を通じて伝えてもらった。

「今日は遠く北朝鮮から若林君も同窓会を注目している」-同窓会長のS君が冒頭挨拶で触れてくれたとか。

近頃いちばんのメル友・I君は各テーブルをまわって私の近況を伝えてくれたそうだ。

「君が会いたがっていたSちゃん、見つかったで~!!」・・・K君の現場からのナマ中継も送られてきた。“バイト帰りにおごってもろうたビヤガーデン、生ビールがとってもうまかった“と、一言お礼を伝えたかっただけだが、「それは間違いなく私のことや」とSちゃんも覚えていてくれた。京都・東本願寺前の職場がご近所で退勤時よく一緒になったSちゃん、「あんたは学生やさかい私がおごるわ」、そんな同窓の心遣いが嬉しかった。50年ぶりにお礼が言えてすっきりした。

集合写真も送られてきたが、古希過ぎた友らの顔はほとんどがわからない。「前列右から・・・番目が○君」と教えてもらう。懐かしい昔の面影をエエ爺さん婆さんの顔に発見するのも楽しいものだ。

こんなたわいもないことばっかりのオンパレード。

「わかちゃん」! 「○君」! 「△ちゃん」! と呼び合える時間、す~っと少年少女時代に戻れるのが同窓会というものかもしれない。

次の同窓会はいつなんやろ? つい思ってしまう。

ラグビー日本チームの躍進

赤木志郎 2019年10月20日

対サモア戦につづき対スコットランド戦でも日本が勝った。7点差だ。ちょっとでも気を抜けば一気に負けるはらはらする試合だった。ベスト8進出で今日、対南ア戦を迎える。

これまで日本チームの勝利の秘訣はチームが完全に一つになっていることだと思った。どんなスポーツ対戦でもそうだがた、ラグビーはとくに各自がそれぞれの役割を果たしながら一つになって集団の力を競うスポーツだ。

なぜそうなのか、今回改めて考えてみると、ボールを後ろにしかパスできないところに妙点があると思った。前には蹴るしかない。しかし、そこには味方はいない。基本は走って阻まれてまた後ろにパスする。ボールをつないで集団の力を発揮する以外、勝つことは出来ない。または、FW集団で突っ込むしか、トライの道はない。

対スコットランド戦で見事なパス連携で二つのトライをあげたのがすごかった。

攻撃だけでなく防御でも集団戦だ。最後の5分間、日本はBACKにボールを回さず、ただ突っ込みスクラムを組み、また突っ込むという戦法でボールを維持していった。いかに集団の力を発揮できるようにするか、それが日本の勝利の秘訣ではないかと思った。

 日本はもう世界の強豪だ。日本には日本のやり方がある。

秋の夜長、読書が最高

魚本公博 2019年10月20日

この間、お客さんがもってきてくれた本がかなりあって、秋の夜長の寝床に入ってからの読書を楽しんでいます。

私が頼んだ「境界の日本史」。日本の地方性が歴史的にどのように形成されたのかを研究したものというので頼んだのですが、二人の考古学者(森先一貴、近江俊秀)が、古代からの石器、土器、古墳の地方毎の違いを分析しながら、地方の境界がどう生じ、それが古代国家の地方制度「国(クニ)制」(信濃の国とか筑紫の国とかのクニ)にも反映されたことなどを研究したもの。

この本に触発されて、「文藝春秋」の連載記事「地方は消滅しない」も読み返しました。「地方消滅」が言われる中で、各地でその特色を生かしながら地方振興に奮闘している事例の紹介。ハンパない、その奮闘ぶりは感動もの。効率主義で採算が合わない地域は切り捨て外資に売るなど愚策。長い歴史に裏付けられた地方・地域が「消滅することはない」と元気をもらいます。

他の人が頼んだ本も。若林さんが頼んだ辻村深月さんの「傲慢と善良」。結婚、異性との付き合いを題材に、若い女性の心理が細かく描写され、男性として気づかなかったことも多々。これは酒の席での男同士の話題にもなりました。

夏の流行はワンピース

森 順子 2019年10月20日

日に日に寒くなり衣類整理の時期。毎年、夏物の衣類を一枚買うことにしていますが、買いたくても去年も今年も気に入ったのが目にとまりません。

それに今年の流行はワンピースです。どこの店に言っても、店頭にはずらーっとワンピースのパレード。街をみても膝上のすてきなのを着ている女性を多く見かけますが、「私はワンピースでなく白のシャツがほしいのよ」と言いながら店を回っても、「オモニくらいの人が着るのもあるからさー」とか言われて見てみると、やっぱりダメ。

やはり朝鮮や中国の色の好みには慣れないし、自分に合う形や色合いを探すのは、けっこう面倒です。が、楽しい時間でもあります。

この夏は、知人から裾が広いパンタロンやキュロットを頂いた。今、日本で流行のようです。確かに日本女性が好む色やデザインだし私たちにも似合います。

でもねー、この裾の広いパンタロンを市内に着て歩くのには、ちょっと勇気がいるかな。日本だったら明日からという気持ちになれるのですが・・・。まあ、来年、暖かくなったら気が変わるかも、そう思いながら衣類箱にしまいました。

柿の渋はどこに?

若林佐喜子 2019年10月20日

台風被害で犠牲になられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復旧をこころより願っています。

朝鮮は一足早い晩秋の訪れ、鈴なりの柿が目を楽しませ、食欲も満たしてくれます。

日本人村の4,5メールほどの柿の木も、先日、100個以上を収穫。早速、渋抜きをやりました。爪楊枝で数箇所穴を開けた10個の柿とりんご1個を、容器に入れて密封しておきます。こうして、4日もすれば「あまーい、あまーい」柿に。注意点は、冷蔵庫に入れないで、常温場所に置くこと。そうそう、りんごは1個で十分ですよ。昨年、友人が興味をもたったのですが、そのとき、私がりんごを数個入れると答えたために、「日本はりんごがとても高いのよ」と、とりやめたということでした。

不思議なことに、りんごも美味しく食べることができます。是非、一度お試し下さい。

米津玄師と“あいみょん”にOh~!

若林盛亮 2019年10月5日

日本からのミュージックビデオDVDやCD数枚を入手。

送り主はある「裸のラリーズ」ファンの方。最新のミュージック情報として米津玄師(よねづけんし)と“あいみょん”。

彼らの楽曲、その歌詞は機関銃のような連続射撃、ラップそのものじゃないけど言語過剰な音楽。当然、古希爺がついていくのはちょっと難しい。やっぱり理解不能かな? と少し身体が引けた。けれど聴いているうちに血が躍る感触がよみがえる。

紅白にも出たという米津玄師のそれはゼッタイ、動画を見るべき。CDではイマイチだったけれど武道館ライブ映像を見て、なんとなくデビュー当時の尾崎豊、あの勢いを彷彿とさせた。もちろん歌詞も音楽性も異なる、でもどこかが突き抜けたあの感じ。たった独りでライブ会場の若者を沸騰させる熱源-こりゃあただ者じゃない。

“あいみょん”! ネイミングの奇妙な彼女、この方の歌はCDを聴いていても面白い。

お経のように「ナンマイダ~」が繰り返される「二人だけの国」。メロディーも歌詞もイマ風に言えばキャッチー! 

“現実逃避の最終回”、“的確計画根拠はなく”、“有言実行あしからず”etc、意味不明かつウンッ!? の言語たちがぽこっと出現、あとはナンマイダ~を二回づつ、そしてきれいな詩があって最後は“決定的瞬間の愛”・“人生最大級の愛”と二フレーズで突き離しておしまい。なにか狐につままれたような後味、ココロわくわく面白い。

も一つのお気に入り曲「恋をしたから」。その「恋をしたから」フレーズのつぶやきとメロディの言いようのない美しさ、言葉は不要。

もしかしたら“あいみょん”ちゃんにハマるかもしれない予感・・・BABYMETALには悪いけど。

ということでまだまだ21世紀の音楽についていけることを確認!

勝った!対アイルランド戦

赤木志郎 2019年10月5日

日本で初めてのラグビーワールドカップが開催された。イギリスが発祥地だけに英連邦諸国が強豪だ。日本は対ロシア戦の勝利につづき、世界ランキング2位のアイルランドに勝利した。私は手に汗を握りTVに見いっていた。点差が少なく、ちょっとでも気を緩めば負ける試合だった。勝利したとき、私は「ウワー」っと声をあげた。選手はもちろん応援していた人々も感激していた。

ラグビーの試合を見るたびに、私は高校3年間のラグビー練習や試合を想い出す。家の近くに住んでいる先輩たちがラグビー部で、下校の途中、市電に一緒になったとき誘われて入部した。はじめての試合では自分のところにボールが来て驚いてボールを放りだした。まだイロハも知らずどうしていいか分からなかったのだ。

その後、練習のおかげで足が鍛えられた。どんな大きな相手でも足をタックルすれば倒せることに魅力を感じた。各自がそれぞれ異なる地位と役割を果たし、コンビネーションをいかによく実現できるかが勝敗の鍵だ。だから、集団と一体とならなければ勝てない。

個々人が自己の役割を果たし集団と混然一体となっていく戦いにこそ、ラグビーの魅力と醍醐味があると思う。しかも、対アイルランド戦では、選手たちが応援する人たちとも一体となった。これについて非常に美しい試合だったと驚嘆する外信の報道もあった。

それにしてもFW戦やBACKの防御戦、どれひとつとっても世界の強豪と堂々と渡りあう実力を身につけるほど、日本は成長した。かつて欧州陣にまるで歯が立たなかった昔とは違う。体格が優れた欧州陣にたいしても日本独自の根性と練習とやり方で十分、勝てることを証明したと思う。

庶民の力、下からの力

魚本公博 2019年10月5日

おもしろく見た朝ドラ「なつぞら」も終わり、新しい朝ドラ「スカーレット」が始まりました。前回はアニメの開拓者「なつ」の物語でしたが、今回は滋賀県「信楽」を舞台に女性陶芸家の道を切り開いた「ちかちゃん」の話しになるようです。

共に戦後の混乱から始まる女性「開拓者」の物語。名もなき庶民の苦闘。地域からの苦闘。その苦闘の末にあった「繁栄」が今では見る陰もなく凋落。でも、そうした中で、新たな「なつ」や「ちかちゃん」たちの苦闘や挑戦、「十勝」や「信楽」の苦闘や挑戦が始まっていると思います。

日本の歴史を見ると、苦境に立てば、これを克服し打開しようとする動きが庶民の中から、地方から生まれます。そうした志向を垣間見ることができるのでは? そんな期待を込め、今日もテレビの前に。

ところで、朝ドラは大阪局と東京局が持ち回りで作るのだとか。今回は大阪局制作。それで舞台は「信楽・関西」。ちかちゃんのお父さんの「どアホ」「そんなこと言うてへんわい」「言うこときかんかい」の連発には、大阪に住んでいた者として懐かしさを感じると共に、その率直な物言いに、これこそ庶民の力、地方の力なのかと思ったりしています。

まろやかな味

若林佐喜子 2019年10月5日

朝晩は肌寒く、日中は平年より約5度高く、先日(3日)は30度という日もあるこの頃でしたが、明日から5度~7度寒くなるとのことです。道端には綺麗なコスモスが咲き、柿がほんのり色づき始めていますが、一挙に晩秋の気配。

先日、訪朝されたAさんから、よど農場で野菜が豊作と聞いたのでと、お土産に塩麹を頂きました。

滞在中に、日本人村の銀杏の木の下で野外食事をご一緒にしました。恒例の松茸ご飯、焼き松茸。プラスよど農場のミニトマト、青じそ、人参、苦瓜の煮物。Aさんの「私、なすが好きなの2つ頂戴」という言葉に、ほっとしながら「なすのしぎ焼き」を勧めました。新ジャガが大好評で「美味しい」「うまい」の声とともに次々に手がのび、デザートのyodo西瓜も今年は赤い。

早速、家で、大根と大根の葉の塩もみ、インゲンの煮物にも塩麹を入れてみました。「うーん、まろやかな味」。改めて、日ごろ大変お世話になっているSさん、気さくに接してくださったAさんとの、みじかい日々を懐かしく思い出しています。