小西隆裕
先日、子どもたちの一人、K君の一家が里帰りしてきてくれた。
おじいちゃんへの孫誕生の報告だ。
まだ二歳にもならないY君は、可愛い盛りだった。
皆そろっての食事の時間など、完全にY君中心だ。
それまでぐずっていたのに、
前の晩自分が見た、105階ピラミッド型柳京ホテルの壁面一杯を使った巨大動画、
それをスマフォで見た途端、手をたたいて喜ぶ、等々、
大人たちが思いもよらない、驚きの童心世界。
われわれ高齢者集団の日常にはない花が咲いた。おじいちゃんの顔もほころんでいる。
K君の心遣いは、おじいちゃんだけでなく、われわれ皆への何よりのプレゼントだった。
しかし、それにしても少子化が進む日本。
それは、国中からあたたかい幸せの灯を消してゆくことではないか。
そのことを改めて強く思った。