「朝鮮にもJリーグができる」ってホント!?

「Liverpool命」・若林盛亮

朝鮮の国家代表チームを率いる元ノルウェー代表FWヨハン・アンデルセン監督によると、来年度から朝鮮でも「Jリーグ」ならぬ「DPRKリーグ」(?)が開幕するとのこと。

朝鮮には「425」や「アムノッカン(鴨緑江)」など「一部クラス」を公認されたプロサッカーチームがあり、白頭山杯など短期決戦方式の国内カップ戦が行われている。しかしながら、Jリーグのように年間を通じた体系的なリーグ戦はこれまでなかった。
現在の朝鮮サッカーは発展途上にある。

今世紀に入り、少年少女世代から体系的な育成プログラムを持つ国際サッカー学校がつくられ、現時点でイタリアのセリエB(二部)ペルージャ(中田英寿がいた)所属のU19世代のハン・グアンソンやチェ・ソンヒョク、オーストリアのSKNザンクトベルテン所属のA代表FWパク・グアンリョンなど海外のクラブで活躍する選手もいる。しかしW杯優勝も狙える女子サッカーに比べると男子サッカーの国民的期待度もいまいちパッとしない。

朝鮮の個々の選手レベルについてはアンデルセン監督によればこうだ。
「技術的にも体力的にも、伸びしろのある選手が多い・・・素質はすごくいい」、ただ「試合になったときの戦術への理解度をもっと高める必要がある」ということだ。もっとたくさんの試合経験を積み、戦術の練度を高める必要があるということだから、国内リーグ戦開始は時宜にかなったものだと思う。

日本サッカーは、あの「ドーハの悲劇」後、Jリーグを発足させることによって、フランスW杯を皮切りにアジアでW杯常時出場の強豪に成長した。年間を通じて勝ち点「3」獲得のため毎週、熾烈な闘いを繰り広げつつ一戦一戦を勝ち抜く。そのために毎週一度の試合を総括し敵チームを研究しチーム戦術の連度を高め深めていく。そんな中で個々の選手の「勝ち」へのこだわり、モチベーションを年間を通して維持し、選手個々の体力、技術面だけでなく戦術眼、サッカー脳も練れていく。私もかねてから朝鮮でも国内リーグ戦をやれば、「W杯ベスト8進出」という「往年の強豪」復活も夢じゃないのにと思っていた。

かつて「ドーハの悲劇」以来、私が「ゴン中山」のファンになりジュビロ磐田のサポーターになったように、毎週末「DPRKリーグ」をやるようになれば、朝鮮にも私のひいき選手、クラブが出てくるだろう。そしたら朝鮮のサポーターに混じってスタンド観戦しよう! そんな「週末の楽しみ」ができることを夢見ている。