「灼熱」の夏

赤木志郎

今年の夏は日本と同様、朝鮮でも暑かった。観測史上最高の暑さを毎日更新していった。

平壌で37,9度が3日間続いたときは、どうなるのかを思った。家にあったクーラーは電圧変動のため使えなくなっている。昼も暑いが、とくに夜、寝ることができない。窓は開け放しで扇風機をかけ、裸で寝ても汗が出る。

なぜ裸かとえいば、水のシャワーを浴びてそのまま寝るからだ。起きても頭がぼーっとしている。きっと熱中症だ。シャワーで身体を冷やし、冷蔵庫にある水を飲むと頭がはっきりしてくる。一日、3回以上、シャワーを浴びている。サウナなんかとんでもない。

もっとも暑かった時期を暦で見ると、旧暦の大暑の7月23日前後だった。夜、涼しくなったのは8月15日以降だった。

今でも昼は30度あるが、最低気温は20度以下なので夕方過ごしやすい。とくに処暑の8月23日を過ぎてから、涼風を感じるようになった。旧暦の暦とおりだと妙に感心する。

雨も多かったので、農業にはよかったそうだ。稲もトウモロコシもよく伸びている。果物も豊作だ。しかし、松茸は不作らしい。

それにしてもこんな暑さは、生涯はじめての経験だ。日本の多くの方々もそうだろう。エアコンが必須となっている。

来年はどうなるのだろうかと心配になってくる。それに加え、大雨、台風、酷暑、雷、地震と、自然にふりまわされている。

国の政治の基本が災害から国民を守ることだから、災害省を設けるべきだという声も起こっている。

是非、そう願いたいものだ。予報、予防対策、復興と被災者対策など、やることは多い。

国民の生命と財産に直結している問題なのでいっそう災害省創設を願いたいものだ。