目利き力が求められる時代

T.O

皆様
初めてメッセージをお送りしております。
いつも興味深くサイト、Twitterを拝見させて頂いております。
私は東京都在住の30代の男性です。
以下長文となりますが、ご一読賜れますと幸甚です。

唐突ですが、現代の日本は、個々人が「客観性」と「主体性」のバランスを持つ事が不可欠な世の中になったと感じております。

インターネットの普及により、人々は時と場所を選ばず、世界中の情報に瞬時にアクセス出来る権利を手にしました。

また、SNSに代表される新たなコミュニケーションツールの普及により、人々は同じく時と場所を選ばず、世界中の人々と瞬時にコミュニケーション出来る権利も手にしました。

一見すると、昔からは想像もつかない便利で豊かな世界が目の前に広がっているように見えますが、果たしてそうでしょうか。

氾濫する情報は、人々に意思決定の材料を与え続ける反面、誤った方向へ人々を導くリスクも与え続けていると感じます。

また、SNSに代表されるコミュニケーションツールは、人々の世界を広げる機会を与え続ける反面、インターネット(パソコン)上でのコミュニケーションを主としたインドアの流れを加速させ、逆に人々の世界を狭めるリスクも与え続けていると感じます。

要は世の中が便利になる一方で、客観的な情報を主観的に取捨選択する個々人の「目利き力」が求められる時代と言い換えられると感じております。

殊、記者クラブなる組織が統制を掛け、各社右向け右の偏向報道が蔓延している日本国においては、よりこの点が求められるのではないでしょうか。

先般、金正恩委員長が首脳会談で板門店を訪れられ、韓国の文在寅大統領と軍事境界線を挟んで対面された映像がありました。

その映像を目の当たりにし、私は驚愕すると共に、大きな感動を覚えました。

なぜならそこには日本国内で報道されている冷徹無比な委員長の姿は一切なく、純粋に統一を願う人間味溢れる君主の姿のみが見て取れたからです。(委員長の風貌がお爺様に似てきた点だけは報道の通りでした!)

よど号の皆様についても、拉致の問題中心に、日本国内でネガティブな報道が為されているのも事実です。

しかし、「本当に報道が正しいのか」自らの五感を使って主観的に判断したいと思い、頻繁にこのサイトを訪問させて頂いている次第です。

人生の大先輩の皆様に対し、大変僭越ではございますが、誰が何と言おうとも、あの時代にハイジャックという荒唐無稽な方法で、自らの大義を果たそうとされた皆様の志から学ばせて頂く点は大いにあると感じております。

物事の是非はさておき、人に出来ない事をやられたご功績が、私の皆様への興味をここまで駆り立てるのだとも感じております。

以上、長文且つ、とりとめのない内容になってしまい、誠に申し訳ございません。

お隣の国より陰ながら皆様の発信を楽しみに拝見しておりますので、今後とも、末永く、宜しくお願い致します。

朝鮮も日本同様、暑い夏が終わり、これから涼しい季節になると思いますが、お風邪など、ひかれませぬ様、ご自愛なさって頂ければと思います。

T・Oさんへ 小西隆裕

丁寧なお便り、「目利き力が求められる時代」、有り難く読ませて頂きました。

インターネット、SNSの時代である今日は、客観的な情報を主観的に取捨選択する個々人の「目利き力」が求められる時代だと言えるというT・Oさんのご指摘、まったくその通りだと思います。

また、マスメディア各社右向け右の偏向報道が蔓延している日本において、それはより一層切実だというのも異議なしですね。

その目利きのために、私たちのサイトやツイッターを参考にしてくださるとのこと、まことに有り難いことです。

T・Oさんの五感を使っての判断に私たちの発信がどれだけ耐えられるものになっているか、はなはだ心許ないですが、もしお役に立てているなら、嬉しい限りですね。

しかし、それにしても、「五感を使っての判断」とは、いい言葉ですね。サイトやツイッターなどからも、何か香りのようなものが漂ってくることもあるかも知れませんね。

私としては、何よりもまず、異臭が漂わないよう、心がけることからの出発です。

これからもよろしく。
どうかお元気で。

「目利き力」-朝鮮に飛んでよかったこと 若林盛亮

貴兄の「目利き力が求められる時代」、なるほどとうなずかされるご指摘でした。

ハイジャックで朝鮮に飛んだことを「人に出来ない事をやられたご功績」とまで言われると面映ゆいこと限りなしですが、貴兄の言われる「目利き力を養う」という点において朝鮮に来たことはとてもよかったと思っています。

その一つの例をあげれば以下のようなことです。

ソ連東欧の社会主義崩壊、「東西冷戦の終結」を朝鮮の人々は「超大国による力の支配の時代が永遠に終わりを告げた」ととらえましたが、その「目利き力」に私たちは驚きました。つまりソ連という東の超大国による力の支配にソ連東欧社会主義の敗因を求めたことに目を開かれた思いがしたのです。そのことはいまも鮮明に憶えています。朝鮮の人々はソ連を東側世界の覇権国家とみていたということです。

1970年代初頭に朝鮮に来た私たちですが、朝鮮は東側の軍事同盟であるワルシャワ条約機構にも、東側のソ連を中心とする経済共同体であるコメコンにも参加していないこともよく知りませんでした。もし朝鮮がコメコンに入っていたら、大国ソ連依存型経済となった朝鮮は鉱業資源を売って農業、工業製品をソ連東欧圏から輸入するしかなく、ソ連東欧社会主義崩壊と運命を共にしていたことでしょう。

東の超大国ソ連の力の支配を受け入れず、自主自立自衛の独自の社会主義国家建設は大変だっただろうし、特に国が南北に分断され米国との戦争状態が持続する中、対米対決戦をやりながらですから、人材はじめ国の資源の多くを国防に注ぎ込まねばならないがゆえに、経済的豊かさをある程度、犠牲にせざるを得ない苦しい状況であったのは事実です。でも人々には、自分の手で国をつくっているという自負心があり、活気があったのも事実です。今日、トランプ米国と対等に渡り合える国力を築いたのは、東の超大国支配も、西の超大国の支配も受けず、つまり覇権国家に屈せず自主独立の国家建設をやったから人々に活気と自負心があり国力も付いたのだというのが重要なポイントだと思います。

いま西の超大国、米国の力による支配が永遠に終わりを告げる時代が始まっています。

戦後、米国中心の国際秩序に全的に依存、「軍事は米国任せ、経済成長に集中」をモットーに生きてきたわが国がいま、東北アジアの地殻変動のまっただ中で時代が全く読めないまま「蚊帳の外」に置かれています。このことは日本がいつまでも覇権帝国、米国の支配に従ってれば生きていける時代でなくなったということを示すもの! このような時代認識を私たちは持つことができるようにはなりました。

こういった時代を見る目、「目利き力」が少しは養えたかなというのは、やはり「よど号」で飛んできた「功績」というか、とにかく朝鮮に来てよかったことかなと思います。

貴兄の文章を読んでこんなことを考えさせられました。

赤木志郎より

サイトとツイッターをご覧になっているとのこと、有り難うございます。誰が見ているのか、どれくらい人が見ているのか、想像してもかいもく見当がつかず、歯がゆい思いをしていました。それで、励ましの言葉まで頂いて感謝に堪えません。もしご意見、ご質問があればどんどん寄越してください。

たしかに、T・0さんが言われるようにインターネットの普及で情報量が増え、そこから真に必要な情報を取捨選択するのは大変だと思います。各情報がどんな意図でどんな内容なのか吟味するだけで時間がとられます。とくに、現在は大きく時代が転換している時です。時代の流れをより的確につかむことが問われていると思います。

また、ご意見ください。お元気で。

魚本公博より

心温まる挨拶痛み入ります。ネットが発達した今日の情報への接し方、「主体性」をもってとのご指摘、まったくその通りだと思います。

私達の場合、「主体性」とは先ず日本人としての主体性が問われていると思います。

例えば今、朝鮮半島情勢の動向が世界の耳目を集めていますが、日本、日本人は、それにどう対応すべきなのか。戦前の日本は、朝鮮への対応をめぐって「脱亜入欧」の道を進み、破滅したのですが、そうした過去の教訓を今に生かすためにも、朝鮮半島情勢を他人事ではなく、日本人として主体的に考え対処していかなければならないということです。

そうしてこそ、「お隣の国からの発信を楽しみにしている」との貴方の期待にも応えることができるのではないかと思います。そうした期待にはまだまだ良く応えられてないと思いますが、その言葉を励みに一層努力していきたいと思っています。ありがとうございました。こちらこそ末永いお付き合いを宜しくお願いします。