小西隆裕
皆で妙香山一泊旅行に行った。
久し振り。皆で最後に行ったのは何年前だったか。私の記憶では定かではない。
テレビで予備知識があった通り、ホテルと国際親善展覧館が大きく変わっていた。
現代化されたホテルもよかったが、国際親善展覧館が印象的だった。
午前11時、到着したその足で展覧館に直行した。行って早々まず驚いた。中国をはじめ、世界各国からの参観者の多さだ。駐車場には各種大型バスがずらり。扉を開いて入ったホールには、人、人、人の波。ここには何度も来たが、こんなことは初めてだ。一日の参観者が国内外合わせて数千人になるという。
驚きはさらに続き深まった。一新された内装。その中、主席と総書記への世界各国からの贈り物、総数11万数千余点が逝去後も増え続けており、金正恩委員長への贈り物がすでに大きな展示室6部屋に収まりきれなくなっていた。
しかし、それにも増して、今更のように想うのは、それぞれの国と民族の特徴を活かし、より意義あるものをと誠意を尽くし工夫を凝らした贈り物の数々、その一つ一つに込められた贈り主たちの主席と総書記、委員長への敬意と親愛の情の深さだ。
その思いが漂う展示室をさらに温かくしてくれたのは、二日間にわたり案内してくれた講師嬢、李銀永さんだった。一つ一つの贈り物に込められたエピソードをまるで自分自身の体験談のように慈しみ、敬愛の情を込めて物語る彼女の語り口に私の心だけでなく、部屋全体、参観そのものが暖まる思いがした。