読書の秋ですね

魚本公博

秋と言っても数日前から最低気温は氷点下で、ほとんど冬ですが秋は秋。秋と言えば食欲の秋と共に読書の秋。私の場合、就寝前の1、2時間、ベッドに横になって読む読書が至福の時。ベッド横に置いてる水槽の金魚ちゃんたちを眺めながらの読書です。

歴史好きの私が読むのは主に歴史書。でも朝鮮に対する経済制裁のせいで、新刊書などの入手は限られてしまいます。それでかつて読んだ本を何回も引っ張り出しては読んでいます。今、枕元に置いているのは「古代朝鮮と倭族」「弥生の王国」(共に鳥越憲三郎の著書で90年代のもの)。

ところで朝日新聞に「歴史ブーム」についての記事がありました。その中に、東京神田駿河台にあるショット・バーでは毎週水曜日に「歴史好き」が集まって、盛り上がっていると。その名物イベントが午後9時からの「数寄語り」。毎回「源実朝」などと提示されたテーマで、各人が自分の考えを発表するのだそうです。

各地で同様の催しもあるようで、日本に居れば絶対に参加するでしょうに、それができない私としては、うらやましいかぎりです。

今の「歴史ブーム」の主役は女性だとか。いわいる「歴女」ですが、最近では分野も細分化されて「縄文女子」「刀剣女子」「コフニスト」(古墳)などという言葉もあるとか。

子を産み育て家庭を守る「性」として生活に敏感な女性の視点。NHK大河ドラマの「西郷どん」でも禁門の変の戦禍で逃げまどう人々を見て西郷が「おいは 国とは 生きたいと思う者の集まりだと思います。生きたいと思う者たちのために働くのが政(まつりごと)ではありませんか」と述べる場面など、原作者・林真理子、脚本・中園ミホという女性ならでは西郷像が描かれており、それがドラマを面白くしていると思います。

そうしたことに触発されながら、古い本を引っ張り出して読むのも又一興の私の「読書の秋」です。