大分風「お好み焼き」

魚本公博

この前、BS1(NHK)のクール・ジャパンで、日本のクールな食べ物として「お好み焼き」「たこ焼き」「もんじゃ焼き」などの「粉もん」を取り上げていました。

もんじゃ焼きというのは江戸時代に寺小屋で、子供に読み書きを教える傍ら、間食として出したもので、元来は「文字焼き」と言っていたものが「もんじゃ焼き」になったのだそうです。元々、東京近辺で食べられていたもので、私も名前は聞いたことはありましたが食べたことはありませんでした。

それで、一つ自分で作ってみようと思い立ち、電気プレート板を取り出し、見よう見まねで作ってみました。そこでふと思いついたのは、こうやってプレートを使えば、大分風のお好み焼きを作れるなということでした。

大分風お好み焼き。お好み焼きと言えば関西風のものが主流ですが、大分のお好み焼きは、オムレツのように作ります。薄く溶いた小麦粉を鉄板に丸く広げ、その上に刻んだチクワ、カマボコ、イカなどを、その上にモヤシや鰹節を載せて焼き、頃合いをみて、オムレツ風に合わせアオサをパラパラと振りかけたもの。

私の故郷は別府市ですが、市街地からは離れた郊外の農村地帯(当時)石垣の出。子供の頃、正月には集落の子供たちと街に出かけ神社に初詣し映画を見たりしての帰りに、お好み焼きを食べるのが定番でした。

そういう懐かしさもこもった大分風「お好み焼き」。ただ朝鮮ではチクワ、カマボコなどは手に入らないので、イカや豚肉を使いモヤシを買ってきて作りました。

オムレツ形の大分風「お好み焼き」。関西風のものより、ふっくら柔らく、チクワ、カマボコの甘みが効いて美味いものです。