これから山桜

魚本公博

去年の今頃、よど号ライフで朝鮮の桜事情について書きました。朝鮮では桜は日本の植民地支配の印象からあまりよく思われていないこと。しかし山桜は多く、我々の村にも山桜がたくさん生えていることなどを。そして今年。今はようやく蕾がふくらみ始めた状態です。

日本の桜、外国人にも人気だそうで、「SAKURA 人気満開」という新聞記事によると、桜を目当ての訪日が増え、今年は4月の訪日客数は290万人で、上野公園など「半分は外国人ではないか」と言われるほどの盛況だったようです。

その記事では、白幡洋三郎さん(70)(国際日本文化研究センター名誉教授)の日本の桜は、①桜の木が重なって咲く「群桜」。②酒とつまみの「飲食」。③大人数で群れる「群衆」という三つが組み合わさっており、それは日本にしかない、という言葉も紹介されていました。

言われてみれば、本当にそうですね。外国人もそこが興味深く惹かれるものなのでしょうし、そこに日本、日本人を見るのだと思います。

私たちは、日本の桜はテレビで見ることしかできませんが、仕方ありません。とは言っても、ここには山桜があるのが救いです。これから4月末には花が咲きます。私たちも花見をしようかという話しも出ているこの頃です。