ニンジャ・サッカー

魚本公博

女子ワールド・カップ。イングランド戦で負けたとはいえ、決勝リーグ進出。期待は高まります。

女子サッカーで印象的なのは、「機敏」さ。とりわけ、女子の場合、今回のナデシコ・ジャパンは小柄な選手が多く、体格差が歴然として見えるだけに、その「機敏」が際だって見えました。まるでニンジャのような動きで大柄な相手選手を翻弄。これぞ日本サッカー!という感じでした。

ニンジャ的動きということでは18歳でA代表に招集された久保選手。その奇想天外で予想もしないトリッキーな動きなどは、まさにニンジャです。

男子のU20やトゥーロン国際大会で、決勝まで進出し強豪ブラジルを相手に一歩も退かず貫いた「自分たちのサッカー」にも、そのニンジャ的「機敏」さを見てとれました。

ニンジャ。今やニンジャは、サクラ、スシと並ぶ日本の3大トレンドだとか。甲賀や伊賀、戸隠などのニンジャ村も外国人に大人気。「ニンジャ空手を学びに来た」という人も多くいます。

「機敏」さを大いに磨き、ニンジャ的機敏さにまで高める。そこに日本サッカーの活路がある。門外漢の私ですが、楽しい空想です。

日本の若者が、世界に揉まれながら、日本人としての自身の特徴や良さを見いだし、それを磨くことで弱点を逆に優位性に代えていく。それを愚直なまでに追求し跳ね返されても跳ね返されれてもやり抜き、世界に悟すものにしていく。

その苦闘の偉さ凄さをつくづく思います。それがサッカーだけでなく、経済でも、政治でも発揮されればどんなによいか。ナデシコ・ジャパンの決勝リーグでの活躍を期待しながら、そんなことを考えました。