私たちの希望

若林佐喜子

日本で、子供の生後100日のお祝い(お食い初め)をしますが、朝鮮の家庭でも100日のお祝いをします。朝鮮の親しい方に初孫ができたことを知り、何度か写真を見たいとお願いすると、ちょっと困ったそぶりをしながら、「実は100日までは写真を撮らないんですよ」と言う。それ以上の説明はないが、どうも赤ちゃんの健康を願うところからの風習のようです。

それから100日後、先日、A4版ケース2枚に入った写真が届きました。ほっぺのふっくらした可愛いい赤ちゃんの写真が数枚並んでいました。女の子なので、カールヘアーつきの帽子をかぶり、お人形さんのようです。最初は、おじいちゃん似かなと思ったが、よく見ると頼もしいおばあちゃん似のようにも。写真の横には、朝鮮語で「生まれて100日、私たちの希望○○○」「お前の笑顔は、お父ちゃんとお母ちゃんの喜び」という文字が添えられていました。愛くるしい笑顔のTちゃんを見ればみるほど、父母や祖父母の愛情と元気に育って欲しいという願いが伝わって来るかのようでした。

そんな想いに浸っていたら、生きづらい日本社会で、「政治の判断すべての基礎に『子供を守ること』を置く」と、主張する人が参院選に立候補するというニュースが目に入りました。是非、このような人に当選して欲しいと思うこの頃です。