誇らしさを今に

魚本公博

大阪府南部の49基の古墳群「百舌鳥・古市古墳群」がユネスコの世界文化遺産に登録された、文化遺産では19件目、自然遺産も含めて23件目。

歴史好きの私としては嬉しい知らせ。この古墳群には、全長486mの大古古墳(仁徳天皇陵)や425mの誉田御廟山古墳(応神天皇陵)など、長さ、敷地面積では世界最大の超大型古墳がある。

ユネスコの決定理由は、「この時代の社会政治構造、社会的階層差、および高度に洗練された葬送体系を証明している」というもの。

実際、前方後円墳は同じ設計に基づいたかのように定型化され、中央王権との親遠関係を示すかのように、大きさも規制されて全国に作られた。

そういう中で私が着目するのは前方後円という独特の形。これは明らかに、周辺諸国との関係の中で、日本の独自性を打ち出したもの。それを世界有数の巨大な建造物として作り上げた生産力・技術の高さ。それを全国展開した連携と一体感。

日本の衰退が言われる昨今。ユネスコの世界文化遺産決定を契機に、これだけのものを作り上げた先人たちの強い独自意識と連帯意識に誇りを抱き、そこから何かを学び取ろうという気運が盛り上がることを期待する。